2017/02/15

ヨガの8支則とは

今日はヨガの基本を1つ簡単に説明します。

ヨガの8支則とはヨガの基礎の1つ8支則があります。
この基本は、日々の生活でも自然と行うものと言われています。


ヨガの教えの中に、アシュタンガ=アシュタ:8、アンガ:
支則、行法があります。
聖者パタンジャリの「ヨーガ・スートラ」の中に出てくる、ヨガの基本です。
その中でも、 「ヤマ」・「ニヤマ」は、日々の社会的・個人的行動規範となり、
もっとも基本だからこそ、日常生活で実践できる方は少ないのが現状です。しかし、本来は努力なしで自然と行われるもので、すべての方が心地よくクラス指針ともなります。
インドでは、「ヤマ」、「ニヤマ」を実践できていることがヨガを学ぶ最低条件となっており、アーサナ(ポーズ)の練習をすることもできないほどです。

ヤマ(Yama)/禁戒  日常生活での5つの心得。

●アヒムサ(Ahimsa)/非暴力、不殺生
いかなる生きとし生けるものも殺してはいけない。行動、言葉、思考のレベルで他者に暴力をふるわない。
感情で話をしない。
誰に対しても怒りを抱かないこと。
これらの実行は、自分自身を大切にすることから始まります。
特に、日々の物や人に対する感謝の心は、自然と表れるものです。
万が一、感謝や満足の心より不満の方が表に出てきやすい場合は、幼少期からの大人の口癖や思考回路を自覚して変えていく必要があります。

●サティヤ(Satya)/正直
アヒムサ(非暴力)他者を傷つけるようなことは、真実であっても言わない。
その真実さえも、真実かどうかは不確かで、感情による場合は正しくないことの方が多い。
自分に浮かんだ感情や気持ちを優先するのは、サティヤに反する。
その奥にある、自分の本質と共に生きること。
嘘をつかずに誠実でいるためには、言動、言葉、思考を日頃から一致させることを心がけ、自分に正直に生き、心が穏やかな状態が必要です。

●アスティヤ(Asteya)/不盗
物やお金、地位、名声など、常に変化し続ける外の世界は本当の成果ではないと言われています。
どのようなものごとにも、人間関係や楽しかった思い出さえも、執着しない状態でいることが一つの鍵です。

●ブラフマチャリヤ(Brahmacharya)/禁欲
性欲に代表されるような、エネルギーの無駄使いをしない。
生命エネルギーは必要なところに集中させて用いるという目的があります。

●アパリグラハ(Aparigraha)/不貪
貪欲さを捨てること。次から次へと湧き起こる、尽きることのない欲望に身を任せない。
最低限のもので満足する。何かを必要以上に所有しない。相手にも求めない。
アパリグラハの実践は、他者から受け取ったり、奪うのではなく、与えることにつながります。

ニヤマ(Niyama)/勧戒   日常生活での5つの行い。

●シャウチャ(Saucha)/清浄
自分の身体と心をいつもきれいな状態に保つこと。
感情に左右されなくなります。
感情は周りの状況で変わるものではなく、身体のエネルギーの不和、自分自身の体調、ストレスによるものです。
自分のストレスや感情を誰かに発するのは、周りに迷惑をかけるので、常に心身清潔に保ちましょう。

●サントーシャ(Santosha)/満足
今あるものに、常に満足すること。
見返りを求めたり、何かと期待をする性格を持っている場合は、今自分のある状況を見て、得たものや気がついたことなどの事柄に目を向けることで満足の真の意味を見出すきっかけとなります。

●タパス(Tapas)/苦行
アヒムサを実践しながら、毎日の行やヨガの練習を怠らないこと。
8支則も自然と行うこと。

●スヴァディアーヤ(Svadhyaya)/向上心
常になにかと接するときには、向上心を持って接すること。
感情のように一時的な一喜一憂の生き方ではなく、本質に根付いた学びをすること。

●イーシュワラ・プラニダーナ(Ishvarapranidhana)/信仰、本質
すべてのもの、人々に対して、感謝と尊敬の気持ちを持ち、献身的な心を持って生きようとすること。
自然に身を委ねること。

どれも本来誰でも自然と行うことができることです。
幼少期の環境により、周りの大人たちを見て自然と身についた自己防衛であったり、口癖、考え方により、自然と行うことが難しい理由があります。

まずは自分自身で知るということが大切です。
次はどれだけ実行できているか?
無理やり実行してもストレスが溜まることでしょう。
ヨガの奥深さは、海よりも深く興味深いものです。
その基本となる、8支則。
生きる指針にもなります。